A群溶血性レンサ球菌が原因の病気

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は、A群溶血性レンサ球菌による咽頭炎であり、つまりはこのウイルスが鼻に感染することで、その奥や喉が炎症を引き起こす症状です。
A群溶血性レンサ球菌は溶連菌、正式には溶血性連鎖球菌と呼ばれており、A群やB群があり、その1つA群に感染する症状なので、このような病名となります。

感染すると39度前後の高熱が出て喉の痛みがありますが、3歳未満ではあまり熱は出ない場合も多いです。
体や手足に小さい赤い発疹が出たり、舌にいちごのようなぶつぶつが出ます。
他にも頭痛や腹痛、リンパ節の腫れもあり、1日から4日ほどの潜伏期間をおいて発症し、急性期をすぎると、皮むけが起こります。
風邪と違い、咳や鼻水は出ないというのもこの病気の特徴です。

感染した場合は、年齢や熱の程度、のどの赤みの程度、体や手足の発疹の程度から、本当に感染しているかどうか検査して確認します。
検査は長くても10分程度で終わるものであり、汗腺が確認されれば、痛みや熱を和らげる薬、そして抗菌薬を使います。
薬を飲むと2~3日で熱は下がり喉の痛みも和らぐようになり、確実にウイルスを退治して合併症を引き起こさないようにするために、症状が和らいでもしばらく抗菌薬は飲んでいないとなりません。

・感染を防ぐために

患者と接触したり、患者の咳やつばを介して感染しますので、普段から接触を避けることが重要です。
飛沫感染を防ぐためにマスクをする、接触感染を防ぐために帰宅したときなどは、手洗いとうがいをするというのも重要です。

合併症になる危険もある

合併症としてはリウマチ熱や急性糸球体腎炎などを発症することがありますので、必ず抗菌薬は症状が治まってからも数日は飲むようにします。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は繰り返しかかるようなこともあり、大人になってからも発症する人はいます。
飛沫感染しやすいので、特に子供の看病をする大人は気をつけないとなりません。
また兄弟がいれば、一緒に遊ぶようなことをしていても、感染することもあります。

もしも2~3日経っても痛みや熱が和らがない場合は、もう一度診察を受けてください。
薬が効いていない可能性がありますので、再処方を受けましょう。
喉の痛みがありますので、食事では辛い物などは食べないようにします。
熱が下がっているならばお風呂に入っても問題はありません。

そうして完全に症状から回復し伝染のおそれがなくなれば幼稚園や学校に登校しても良いですが、先にも記載した通り合併症の危険があるので、数日は抗菌薬は飲むようにしましょう。
発症して症状が治まったあとは、念のため尿検査をして合併症が出てないことを確かめた方が良いです。