結膜炎の炎症

目の表面を覆う半透明の粘膜が結膜であり、ここが炎症を起こすと結膜炎となります。
そして結膜炎の中でも、感染力の強いアデノウイルスいよって引き起こされるのが流行性角結膜炎です。
感染しやすく流行しやすいのではやり目とも呼ばれており、家庭内や学校内、病院などの集団生活する場所で流行することもあります。
特に1歳から5歳ぐらいまでの子供の間で流行しやすい病気です。

アデノウイルスは感染力が強く、水の中に潜伏しており、このためにプールに行くと感染することも多いです。
アデノウイルスもはやり目を起こすタイプは8型や19型などといくつかあり、型が違うアデノウイルスに感染すると、はやり目を再発することもあります。

感染すると1週間から2週間の潜伏期間をおき発症し、片目に発症すると通常はもう片方の目にも発症します。
結膜が充血し、涙や目やにがたくさん出て、時には涙や目やにで目が開けられないこともあります。
かゆみはないですが、目の中に不快感がありますので痛みを感じることもあり、異物が入っているような感覚を覚えますので、目の痛みを和らげようと掻くような行動をする子供もいます。

さらに目の周囲やあごの下のリンパ節が腫れることもあります。
発症から1週間ほどがピークで、その後数日かけて症状は収まっていき治っていきます。
炎症が酷いと黒目の表面に白い濁りが出来、これが消えるまでには数ヶ月かかります。

はやり目かどうかは、眼科で検査して、眼科医が目を見て判断します。
感染していると診断されると、綿棒で結膜をこすり、アデノウイルスがいるかどうかを検査します。
この検査は10分ほどで終わり陰性と診断されても、はやり目の可能性は否定できず気をつけないといけません。

ウイルスに感染しないようにする

もしも発症した場合は、治療薬はありませんので、1週間ほど様子を見ながら自然治癒するのを待ちます。
子供が発症したら眼科に行き、抗生剤や目薬を処方してもらい、炎症に対して対症療法を行ないます。
場合によっては長引き、2週間程度自然治癒するのにかかることもあります。

発症した場合は2次感染を防ぐことを考えないとならず、完全に完治するまでは幼稚園や学校には行かないようにすべきです。

はやり目は手や指をとおして接触感染することが多く、感染予防のためには手洗いを徹底すべきです。
また感染した子供を看病する親も、手洗いをする、子供が使うティッシュやタオルは共有しないというのが大事です。
子供の目を触った場合は、感染経路を遮断するために、石けんで手を洗いましょう。
さらには子供を眼科に連れて行くような場合も、病院で二次感染する方もいますので、病院に行った後は手洗いを必ず行なうようにします。