アデノウイルスが原因の病気

プール熱とも呼ばれる咽頭結膜炎はアデノウイルスが原因であり、このウイルスに感染することで発症します。
プールを介して感染しやすいために別名でこのような病名になっており、ただしプールだけが感染源ではなく、飛沫感染と接触感染で発症します。
特に保育園や学校など人の多く集まるような場所で感染し、時には流行します。

感染者の唾液や咳などの飛沫感染、涙や鼻水などの接触感染で発症します。
プールで感染し発症する場合は、その施設でタオルを共有したから大々的に完成したという例もあります。
接触感染では、手や指を通して口や鼻からウイルスが入る場合、また目の結膜や上気道からもウイルスは入ります。

予防方法としては、ウイルスを出来るだけ避けて消毒することです。
普段からこまめに手を洗いうがいをして、トイレや帰宅したときにも、必ず手洗いをしましょう。

また便からも感染しますので、赤ん坊のオムツを取り替えるときは注意が必要です。
プールを利用したときは、前後にはシャワーを浴びて、体の汚れを落とすようにします。
タオルは共有しないようにして、必ず個人用意して使いましょう。

手にウイルスが付着した場合は、顔を触ると手からウイルスが顔に移り体内に入ってくることもあります。
特に鼻を触ったり目をこするなどのことはしないようにすべきです。

喉や目の炎症と発熱が起こります。

咽頭結膜炎という名前からもわかるとおり、主な症状は喉の炎症と結膜炎、発熱です。
初期症状は発熱から始まり、40度近い高熱が4~5日続きます。
次に喉の痛みが発生し、口の中を見ると真っ赤になっていることが多いので、風邪とは違うことがわかるでしょう。
目は充血し痛みや痒み、めやにがあり、まぶしいと感じたり涙が出ることもあります。
これに加えてリンパ節の腫れや怠惰感、下痢や腹痛を起こす場合もあります。

目は真っ赤に腫れて充血しますが、片目だけ最初になる場合もあり、最終的に両目とも結膜充血になります。
特に吐き気や頭痛、咳などが酷いときには、早めに病院で診てもらいましょう。

症状は長くて10日ぐらい続くこともありますが、治療薬はなく、自然に完治していきます。
治療は対症療法であり、熱が高いと解熱剤、充血には点眼剤などと症状を和らげる治療を行ないます。
もちろん発症したときは安静にして幼稚園や保育園などは休ませるべきであり、完全に治ってから登校するようにしましょう。

感染力が強いウイルスなので、看病する大人も感染し発症することがあります。
大人が発症した場合でも、症状は子供のときと同じであり、高熱が出て喉や目に炎症が起きます。
また高齢者になると呼吸障害が起きるなどありますので、子供を看病するときは注意しましょう。