価値観の違いで生まれる誤解

子供に対してしつけと称して虐待していた親が逮捕される…というケースが後を絶ちませんが、しつけと虐待の線引きが非常に難しいという意見が多く聞かれます。
人によって価値観が違うため、自分では虐待をしているつもりがなくてしつけだと考えていた行動も、他人から見ると虐待以外の何物ではないというケースが少なくありません。
私も子育て中の専業主婦なので、しつけと虐待の境目が微妙に感じられることがよくあります。
このような誤解が生まれないように、改めてしつけと虐待の違いについての考察をしてみましょう。

参考:http://papimami.jp/56088

子供を「傷つける」のが虐待

大人の感覚では些細な事に感じられても、子供を傷つけてしまうことは多々あるものです。
子供に暴力をふるって怪我をさせてしまうような結果になれば明らかにしつけではなく行き過ぎた虐待になりますので親の責任が問われることになりますが、言葉の暴力で心を傷つけてしまうという結果は周囲の人に知れ渡る機会が少ないため、周りから注意を受けることなく長期間に渡って子供を傷付け続ける結果になる可能性が高いのです。
身体的虐待はもちろんですが、心理的虐待についても配慮しながらしつけと虐待の線引きについてよく考えることが大切です。

人によって異なる意見について

昔の親は悪い事をした子供に対してお尻ペンペンをしたりげんこつをするなどの「おしおき」をよくしていましたが、現在はこれらの行動は虐待なのではないかという意見も多いです。
例えばげんこつは手をグーにして殴るという行為なので、この言葉だけを聞くと虐待だという意見があってもおかしくありません。
このような体罰を子供に与えても、暴力で言うことを聞かせようとしているだけに感じられてしまうという意見もあります。
親自身が子供の頃に一度もげんこつをされた経験がなかったという方は、げんこつが虐待だという意見が多いです。

逆にげんこつは全く虐待だと思わない、しつけとして当然の行動だという意見があるのも事実です。
親自身がげんこつをされて育った世代ならこのような考え方を持っている人が多く、悪いことをすると大人からげんこつをされてしまうという恐怖心があったからこそ、道を外すことなく成長できたという意見もあるのです。

臨機応変の対応を

子供を叱る時に思わず手が出てしまって後悔しているという意見もあれば、あれは虐待ではなくてしつけをしただけという意見があるのは、人それぞれで考え方が違うので当然の結果と言えます。
げんこつのような体罰を推奨することはできませんが、どんなに親が口で指導をしても全く聞く耳を持たないとか、誰かを危険な目に遭わせてしまいその痛みをわかろうとしないという場合には致し方なく体罰が必要になることもあるでしょう。
その場合には愛情を持ってしつけを行なうことを忘れずに、行き過ぎた行動にならないように注意してください。