一卵性と二卵性

二人以上の赤ん坊を同時に出産することを、多胎妊娠といいます。
二人であれば双子ですが、三人は三胎、四人は四胎、と数字が増えていきます。
双子であれば、一卵性と二卵性があります。

一卵性は、受精卵が受精後に2つになったものであり、生まれる確率は出産する人の0.4%と一定です。
一卵性であれば、生まれた双子の遺伝子は同じであり、容姿が似ている事が多いです。
二卵性は2個の受精卵がそれぞれ受精し、遺伝子も双子ながら違い、容姿も似ていないことが多いです。

日本では昔は一卵性が多かったですが、次第に二卵性が増え、今は二卵性が多くなっています。

膜性診断

双子以上の多胎妊娠と分かったときは、最初に一卵性か二卵性と確認するよりも、まずは膜性診断を行います。
これは胎盤が1つのみか、胎児分複数あるのかということです。
診断は、妊娠10週目まではわかるので、早めに診断することをおすすめします。

もしも胎児が2人以上お腹の中にいる場合、胎盤の数によって、妊婦と胎児にかかる負担が変わってきます。
胎盤が胎児の数分だけあれば、妊婦が摂取する栄養は、それぞれの胎児にまんべんなく行き渡ります。
しかし、胎盤が1つしか無く胎児で共有しているとなると、栄養も共有することとなり、栄養や酸素が胎児に不足する可能性が出てきます。
1人の胎児の調子が悪くなると、他の胎児にまで悪影響を及ぼす危険があります。

栄養管理と帝王切開

双子以上の胎児を出産するとなると、まずは膜性診断を行い、さらに出産に備えます。
栄養管理などを行い出産をするので、20週目ぐらには安静目的もあり、入院となります。
多胎妊娠と分かれば、早めに入院準備を整え、費用面も確保しましょう。
胎児が1人増えると、出産日が3週早くなると言われており、双子では35週、三胎では32週と平均出産期間となります。
このために、多くの場合は安全のために帝王切開になり、赤ん坊を管理できる病院で手術を受けます。
帝王切開で未熟児で生まれることもあるので、出産後の母子の健康管理も行います。

胎児の数が多くなると、母胎にかかる負担も増えます。
それだけ重さが増えるということになるので、筋肉や血管にかかる負担も増えます。
胎児の数が多いと、通常よりも沢山食べて栄養を確保しないとならないですが、胎児人数分だけ食べる必要はないです。
気をつけることは、胎児に必要な栄養を十分に摂取しながらも、母胎の体重管理を行います。

カルシウムやタンパク質、鉄分などをよく摂るようにして、妊婦は体重が増えすぎると、母子ともに負担が多く危険です。
栄養としては、通常以上に血液が必要となり、胎児分の血液も確保しないとならないので、鉄分を不足しないように気をつけます。
そのために、栄養士に栄養管理を行ってもらうような方もいます。